
安全対策・環境保全
動物実験施設における倫理的配慮
新薬の研究・開発等、ライフサイエンス研究においては、研究開発過程における動物実験が必要不可欠な場合があります。湘南アイパークでは、「動物の愛護及び管理に関する法律」等の法令や関連する指針等を遵守し、「生命を尊重して動物を愛護する」との考えに基づき、湘南アイパークにおいて動物実験に関わる全ての方において、最大限の倫理的配慮をしながら適切に動物実験を実施いただけるよう、科学的および動物愛護の観点から遵守すべき事項を定めています。
基本原則
湘南アイパークにおいて動物実験を行う場合、実験者は、対象動物の生理、生態、習性等を十分に理解し、生命あるものとして尊重し接するように努めるとともに、動物実験の科学的かつ倫理的基盤となる3Rの原則、すなわちReduction(使用する動物数の削減)、Replacement(動物を使用しない実験への置き換え)、Refinement(動物の苦痛軽減)を常に念頭において行動します。
Institutional Official(IO)の役割
IOは、湘南アイパークで実施される動物実験および動物施設等について総括的な責任を負い、適正な動物実験の実施を図るため、以下のような役割を果たします。
- 関連機関内規定の整備
- 動物実験委員会の設置、委員の任命および委員に対する適切な教育の実施
- 管理獣医師および管理獣医師を補佐する臨床獣医師の任命
- 動物使用計画の承認の可否の決定および実施状況と結果の把握
- 緊急時の対応
動物実験委員会の役割
動物実験委員会は、動物実験全般が動物実験の基本原則および関連法令等に適合しているか否かについての審査を行うことのほか、適正な動物実験の実施を図るために必要な事項を検討しています。なお、全ての動物実験について実験計画の事前申請を義務付けており、適切な教育を受けた実験者が動物実験委員会の審査を経て承認された実験のみを実施できる体制を構築しています。
- 動物使用計画の審議およびその結果に基づくIOに対する答申
- 承認された動物使用計画の実施状況および実施結果に関する承認後のモニタリング
- 施設・運用点検、および教育訓練の実施
- 実験動物の飼養、維持、管理の標準的方法の制定
- 実験動物の受入、導入、輸送、検疫、隔離、定期モニタリング、疾病制御の標準的方法の制定
管理獣医師の役割
管理獣医師は、動物施設等において使用されるすべての実験動物の健康とウェルビーイングに対して責任を有します。獣医学的見地からすべての実験動物に対して診察と治療判断を行うとともに、適正な取扱いが実施されるように指導と監督を行います。
動物施設管理者の役割
動物施設管理者は、IOの下で、実験動物の飼養および動物施設等を管理しています。
教育訓練の実施
湘南アイパークにおいて動物実験を行う実験者には、適正な動物実験および労働安全衛生に関する知識を修得させるための導入時教育、また年一回の定期的な教育訓練を受講することが義務付けられています。これらの教育を行うことにより、湘南アイパークにおける動物実験実施者の資質の維持・向上を図っています。
緊急時の対応
地震や火災などの不測の事態の発生に備え、平時より各種法規、規定類および事業継続計画等に基づく危機管理体制を構築しており、動物実験に関して不測の事態が発生した場合には、必要な措置を講じます。
以上の対応が総合的に評価されたことにより、湘南アイパークは国際的な第三者評価機関であるAAALACインターナショナル(国際実験動物管理公認協会)※の完全認証を取得しています。
なお、バイオハザードやケミカルハザードなどについても、人や環境への影響を考慮して万全の対策を講じています。
- 自主的な審査と認証プログラムを通して、科学における動物の人道的な管理を促進する民間非営利組織